上陸したての幼体は、まだ陸上をしっかりと歩く事ができない状態。しばらく捕食もできず、湿った物陰に潜んでいるだけのことも・・・。さらに、高温・乾燥に弱いデリケートな時期です。
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 上陸直後の幼体のためのレイアウトが不適切で、かわいそうな目に合わせてしまった経験は多いです。

 「幼生の時のままでいいんじゃないかな」なんて気持ちがどこかに残っていたのでしょう・・・。

 幼生が幼体になるって、すさまじい体の変化なのに、私の考え方が変化してなきゃ失敗するはず。昔の悲しい経験が思い出されます・・・。




(水苔)

 もさもさの水苔は、幼体にとって天国のようです。しっかり湿っている上、全身を隠せます。すき間も充分で、移動も楽。飼育者としても「よっく見ると個体の体がちらほら見えて安心です。



上陸したての幼体の飼育環境って?

 「上陸したての幼体」とは、私的に「自ら上陸し、ほぼ完全に陸域で生活し始めてから(水域と陸域を彷徨する期間を含め)1ヶ月後まで」と考えています。・・・「はじめて上陸してから大体1ヶ月半くらいの間」です。(これも、種・個体群・その個体の性質や、飼育ケース内の温度などによって差があると思いますので、大体です・・・。)

 とにかく、幼生が無事幼体となって上陸してくれるのは嬉しいもの・・・。「よくここまで育ってくれたねっ」と思い、「幼体になってもしっかり食べて大きくなってね!」と願わずにはいられないです。しかし、そんな飼育者の気持ちが届かず「上陸したての幼体が死んでしまうこと」が結構あります・・・。数ヶ月可愛がってきた幼生が、やっと幼体になってくれたのに・・・。飼育者にとっては非常に悲しいことです。

 ちなみに、自然下のサンショウウオにとって、一番生存率が低いのは幼生の時期です。小さく弱いため他の生物に捕食されたり、生息地の水たまりが干上がったり、トラブルに見舞われやすい時期だからです。しかし、飼育下では「上陸前後の死亡率が(意外と)高い」ようです。

 
理由として・・・
 ・ちょうど上陸する頃、気温(水温)が高くなるのに、幼体は幼生より高温に弱い傾向がある。
  そして成体より、はるかに乾燥に弱い。
 ・上陸したての幼体は水域に時折戻ることがある。
  しかしケース内に、上陸しやすく、また水に戻りやすい場(適当な水域と陸域の境)がない場合が多い。
 ・陸域という新しい環境に適応するためにはかなり時間がかかり、その間「暗く充分湿った場所」に潜む。
  しかしケース内にそのような「暗く充分に湿った場所」がない。
  (自分にある日突然エラができて、肺呼吸ができなくなったら・・・。うーん、怖い。水中生活に適応できるかなぁ。)
 ・陸上で餌を食べるためには「手足を動かし、餌に近づき、相手に襲いかかる筋力と慣れ」が必要。
  (水中では、水と一緒に餌を吸い込むだけで良かった訳ですが・・・。)
 
・・・などが挙げられるでしょう。

 つまり、上陸したての幼体のためには・・・
「安心して体づくりに専念できる充分に湿った隠れ家」
「適温」
「動きの鈍い餌」
「水域と陸域を行き来しやすい飼育ケースのレイアウト」

・・・が必要だと思っています。


上陸したての幼体の飼育環境 ・・・基本は普通の「幼体・成体用ケース」です・・・ しかし!

 さらに「掃除しやすいシンプルさ」が加わって、いつの間にウチでは下ような「上陸したての幼体用飼育環境」が定番になりました。
 とても便利です。
 とにかく管理しやすいので、今では幼体・成体もこのようなケースで飼育しています。(このまま「冷蔵ショーケース」に入れて低温を保持)

 基本は「幼体・成体の飼育環境」と同じです。ただし、左1/6は浅い(5mmほど)水域、右の大部分は湿った厚布(切ったじゅうたん)を接着剤で貼り付けています。ポリプロピレン対応接着剤で貼り付け後、3ヶ月以上放置して「有機溶剤」を蒸発させ、さらに1ヶ月水中に浸漬します。このケース作りは半年がかりです・・・。最近、布がはがれるのを覚悟で、比較的安全な「シリコン充填剤」も接着剤に使用していますが今ひとつ・・・。シリコンを使うとケースがとても重くなります。ポリプロピレン対応接着剤でも、さすがに半年も放置してあると悪影響は見られません。3年使用していますが・・・。(これから悪影響が出たりして)
 そして、水域と陸域の間に、生きた水苔をもっさり入れています。
 もともと左の水場の水深は5mm以下ですし、苔を入れてあるので、左右の行き来は容易です。動き回ることができる体になれば、餌を求めて徘徊できますし、潜んでいたければ苔にくるまっていられます。
 餌は「左の水の中」「苔の上」「右の陸」にそれぞれパラパラ撒きます。


 この水苔の中に幼体が潜んでいます。
 ちなみに、最初は普通の乾燥水苔でした。それでも充分な「湿った隠れ家」として機能します。しかし、「生きた水苔だとあんまり水が汚れないよ」と聞き、試してびっくり。明らかに左側の水場が汚れません・・・。普通、1週間もすれば白濁水になってしまうのに・・・植物の力ってすごいです。(でも「絶対生きた苔じゃないとダメ」という訳ではありません・・・手に入ったら試してみては?)


 最後に大切なことを1つ・・・。この時期の幼体は「脱走が趣味(本能?)」です。網張りで、しっかり密閉できるフタがないと、日に日に数が減って行きます。そして、部屋の隅に・・・。特に気をつけたい点です。
(さてこの映像、何匹幼体が入っているでしょう?・・・4匹入っています・・・確か。)


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